電子配置の謎(もう少し高度な話)
K殻2個、L殻8個、M殻18個・・・。嘘ばっかり・・・・。
おかしいじゃないか!
みんなそう思います。
入門編を読んだ人は、何やら「電子が部屋に入る順番」は、途中からルールが変わるらしい、と思ったかもしれません。
その通りで、あるところまでは、部屋の定員に従って順番に入るが、途中から順番が入れ替わるのです。
それは何故かと言うと、料金はほとんど変わらず部屋がよいなら、そちらのほうがよいに決まっています。
しかし、条件の悪い部屋も遊ばしているわけにもいかないので、条件の良い部屋ばかりに入れることはできません。
さて、ここからが高度な話になります。
入門編で、解説した各部屋は「軌道」と言って、それぞれ名前が付いています。
顧問の先生の部屋は軌道名が「1s」で定員2
OBの先輩の部屋は軌道名が「2s」で定員2
2年生の部屋は軌道名が「2p」で定員6
1とか2の数字は、「ホテルの階」と思えばよいでしょう。
「1s」が、知っている通り高校で学習する「K殻」です。
「2s」と「2p」を合わせて、「L殻」です。
階が異なると部屋数(軌道の数)も違ってきて、「d」という軌道が出てきます。「d」の定員は10です。
「3s」と「3p」と「3d」合わせて定員が18ですが、これが「M殻」です。
1年生は10名だったので、「3d」に入れられたと思えばよいでしょう。
1年生でも、期待されている特待生とか、準レギュラーなら、「3s」とか「3p」に
入れたかもしれませんが、無名の新人では「3d」でもしかたありません。
もうお分かりでしょう。「3s」と「3p」まで埋まった状態が原子番号18の「Ar(アルゴン)です。
原子番号19のKから、順番が変わってきます。
19番Kは、「3d」を嫌い、「4s」に入ります。
同様に20番Caも「4s」に入ります。
21番のScから、30番のZnの10個が、今まで説明してきた「3d」に入るのです。
「d軌道」に埋まっていく元素を「遷移元素」と言います。
「s軌道」「p軌道」が埋まっていく元素が「典型元素」です。
「s軌道」が埋まるのが「1族と2族」、「p軌道」が埋まるのが「13族~18族」です。
「d軌道」が埋まっていくのが「3族~12族」
つまり、周期表の族が1族から18族まであるのはそのような仕組みとなります。