出欠管理システム1


成績処理システムの連載でAccessは罫線が苦手であるという話をしました。発想を変えて罫線のある用紙にデータだけを印字させる方法で活用してみようと思います。最近のプリンターは性能が高いので位置がずれることはほとんどありません。

学校現場で毎日のように手作業で行っている業務がたくさんあります。IT化を進めるべきです。その一つして、学校日誌に学級別の出欠状況を記入する欄がありますが、学級数が多いとそれなりに大変です。小生が関係した学校では最大33クラスという時がありました。

教員一人1台のPC環境が整った現在、その資産を最大限利用しましょう。 まず、作業の流れを説明します。

1.帰りのホームルーム終了後、各担任はPCから出欠情報を入力します。確定情報だと自信があればいつでも構いませんが、最終帰りのホームルーム後ということにします。

2.日誌担当者は全学級入力が済んだことを確認後、日誌用紙をプリンターにセットし印刷します。学年別や学校全体の集計値も印刷されます。

3.日誌の他の項目は手書きで完成させます。(事前に書ける部分は書いても構いませんが、用紙をセットするとき向きを間違えると悲惨です。)

システムとしてはシンプルです。しかし、運用上の問題をクリアしておかないとかえって担当者が苦労する結果となります。

1.面倒なことが増えると教員は嫌がります。あきらかに、黒板(ホワイトボード)に記入するより楽になったと思えるようなシステムであることが大事です。
そこで、まずシステムを起動すると自分のクラスが自動的に表示されることです。クラス選択だけでも面倒だと思われます。「○○先生、今日もお仕事お疲れ様です」なとどメッセージが出るようにしておくと喜ぶかもしれません。
これはPCのログイン情報をもとに担任クラスを判断させるので、一人1台の環境でないとなかなか大変です。
入力は、欠席・遅刻・早退・インフルエンザ等の出席停止のみとする。
初期値は全て0とし、何もなければ登録ボタンを押すだけでよい。 これくらいしておけば嫌がる人はいないと思います。

2.担当者は未入力のチェックができることがまず必要です。未入力のクラスには声をかけます。時間がない場合は、自分で入力できるようにしておきます。担任不在の場合は副担任が入力できるようにもしておきます。

3.校外教室のような場合、前日の状況を入力しなくてはなりません。初期値はシステム日付ですがカレンダー機能で変えられるようにしておきます。

4.全員出席扱いということもあります。担当者にはその機能を利用できるようにしておきます。卒業時期は複雑です。各学校で想定される記入パターンを洗い出しておく必要があります。担当者はそのパターンに対応できる機能が必要になります。
一例として、中学校や高校や3年生は在籍数のみ表示して集計対象としない、などです。

5.担任(副担任)はその日の入力は1回のみに限定します。訂正がある場合は担当者に連絡して訂正してもらいます。そうしないと担当者は未入力チェック後はいつでも印刷できるので、印刷後に担任が訂正しても反映されません

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