成績処理10


成績処理自体は正確にできて当たり前なので、システムの良し悪しの評価は操作性や出力された帳票の見た目に大きく左右されます。
日本人は罫線好きと言われます。特に、縦横罫線の表形式が好きなようです。 残念ながらアメリカ生まれのAccessは罫線が苦手です。
レポートの詳細セクションに直線を一緒に印刷して、横罫線が引かれているように見せることが基本的な機能です。
見た目の縦の罫線を印刷するには、かなり細かい作業が必要です。 ある意味開発者の意気込みとセンスの領域でしょうか。

「桐」というデータベースソフトがあります。
日本人好みの表がいとも簡単に作成できます。段組みであろうが、グループ集計であろうがワンタッチです。
便利に使っているユーザーも多いのではないでしょうか。

さて、話を元に戻してAccessの話です。
先(連載6)に成績一覧表の例を示しました。10名の生徒について最低限必要な条件は整っています。
しかし、学校全体として帳票をバインダー等に綴じて保存することを考えると、クラス毎に在籍生徒数によって 帳票の縦方向のサイズが異なるのではなんとも統一性がありません。

従って、在籍数に関わらず帳票のサイズが統一されるようにすることが求められます。
例えば以下のようですが、データの有無に関わらず罫線が印刷されるように処理をします。
ついでに、5名毎に罫線の種類を変えて見やすくすることもよくある処理です。

縦罫線は頑張ってデザインしましょう。問題は横罫線をVBAでどう制御するかです。
いろいろ方法はあるのでしょうが、レポートの機能ついてあまり出てこないNextRecordプロパティというものを使ってみたいと思います。
ヘルプを見てみましょう。

レコードはないけれど、詳細セクションを印刷することで目的を実現します。
具体的なコードは次回とします。


尚、簡易的に縦横罫線に見せかけるには、テキストボックスのBorderStyleプロパティを1(実線)にして、左右の配置を重ねればなんとかなります。
しかし、なかなかきれいに印刷されません。何度も印刷して調整しないといけないでしょう。

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